読書の秋ということで、最近は江戸川乱歩の短編を中心に読んでいます。

特に面白かったのが、「妻に失恋した男」です。
刑事の「私」は、口中にピストルを打ち込んで自殺したと思われる南田収一の、自殺の動機を調べます。南田収一の友人から、南田は妻のみや子に失恋している、だから死にたいと話していた、との情報を得ます。しかし「私」は、みや子が何か隠していると感じました。さらに深く調べると、南田は自殺する直前に、ある場所へ行ったことが分かりました。
この後は、あっと驚く展開が待っています。たった15分で読み終えてしまう短編ですが、なかなかどうして、むだが一切無い、濃厚な内容となっています。
南田の気持ちを考えると、哀れでなりません。妻に失恋するなんて、端から見たら滑稽でしかありません。しかし、南田は、本当にみや子が好きだったのです。結婚してるのに、相手の気持ちが自分にないなんて、とても悲しいです。この二人の結末を知ったとき、心から南田に同情せずにはいられませんでした。

まだまだ読書欲が満たされないので、しばらくは本ばかり読むことになりそうです。お金を借りる 在籍確認なし